アジア富裕層攻略に有効な「LinkedIn」
グローバルマーケティングにおいて、アジア富裕層にどうやってアプローチすればよいのか? 今回は、何も手を打てていないという方々に、いますぐ無料で対応できる方法を紹介したい。それは、ビジネス特化型ソーシャル・ネットワーキング・サービス「LinkedIn」の活用だ。
<h2 id=”midashi”>外国のユーザーに関心を持ってもらうには</h2>
私はフェイスブックを使いだすよりもはるか前からLinkedInを利用している。ビジネスSNSとしてのLinkedInの魅力は以下の3点だろう。
(1)Inmail機能(つながりのない相手にもコンタクトできる機能)を活用すれば、LinkedInに利用しているほとんどのユーザーにプッシュ型でコンタクトすることができる。(Inmail機能は有料)
(2)自分のグループをグローバルに50個まで作ることができる。
(3)ビジネスのための利用が前提なので、LinkedInユーザーのビジネスプロファイルを確認できる。
この3点だけでも相当な利用価値があるはずだ。
LinkedInでは、相手がどんなキャリアを持ち、何をやっている人かを見極めた上でダイレクトコンタクトができる。これは大きなメリットだ。
私のアカウントにはビジネス上の連携の相談や「日本に行くので会えないか」「シンガポールでランチでもどうか」など、1日5件程度のコンタクトがある。そのほとんどが外国人からだ。
外国人ビジネスマンに関心を持ってもらうための決め手は、彼らがコンタクトしたくなるように、推敲に推敲を重ねて自分のプロファイルを記載することだろう。また、キャリアや自分ができることについては、できるかぎり詳細にオープンにしておくことが重要だ。LinkedInを活用している友人に自分のレコメンデーションを書いてもらうことも大いに役に立つ。
やるべきことは多いが、巡ってくるチャンスの数を考えると、すべてやっておいてまったく損はない。
<h2 id=”midashi”>チャンスは無尽蔵</h2>
私は主に外国人富裕層とのコンタクトにLinkedInを活用している。
私自身の経験でいえば、自分に明確な提供サービスがあり、そのサービスがユニークであればあるほど、Linkiednの利用価値は大きくなる。
例えば、日本人富裕層の嗜好を知りたい外国人富裕層がいるとする。彼は自分の国での富裕層ビジネスを考えており、なんらかの参考意見を私に求めたがっている。昨今は、ネット上に様々なリサーチ結果がオープンになっている。彼はもちろんそれらを目にしており、それだけに飽き足らず、その道の情報に詳しそうな人間をLinkedInで検索して私にたどり着いた、というわけだ。
もちろん私も、彼からのコンタクトに対して無条件で「いい人」になって答えるようなことはしない。私にコンタクトして情報を求める本意を明確にせよ、それを明らかにしないのは失礼千万だ、程度の若干強気な姿勢で対応することが多い。
それでも相手が情報が欲しいという場合は会話が成り立っていくし、連絡がこなくなる場合ももちろんある。それはそれでまったく構わない。LinkedInを使いこなしていれば、チャンスは無尽蔵にあるからだ。
ぜひ一度トライしてみてほしい。ほとんど無料でアジア富裕層に、いや、海外富裕層にアプローチできる、と私が言っている意味がお分かりいただけるはずだ。
私は11月下旬から12月上旬にかけて、バンコクで実施される国際会議やカンヌで行われる著名なラグジュアリートラベル商談会に参加する予定だ。それらの報告をもとに、アジア富裕層マーケティングについても解説したいと思っているので、ご期待いただきたい。