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地元富裕層や地域企業の要請に支えられていた百貨店が閉店

写真:(c)Adobe Stock

先日、インバウンドや富裕層に支えられている百貨店と郊外店舗の地域格差という記事を書いたが、その波は日本中に波及している。百貨店の井筒屋は、北九州市の商業施設「コレット」と黒崎店、宇部店を来春にかけて順次閉鎖すると発表した。長引く営業不振に加え、賃料や修繕費の負担が重く、立て直しが難しいと判断し、今後は本店(北九州市小倉)と山口店(山口市)に経営資源を集中する。

3店閉鎖による営業損益ベースの改善効果は3億円程度の見通し。閉店に伴い、全社売上高の3分の1を失うため、ブランド誘致や仕入れ交渉で一段と厳しくなるのは避けられない。シニア層が主力の井筒屋にとって、店舗閉鎖は周辺の顧客離れに直結する。黒崎店はかつての黒崎そごう、コレットは小倉伊勢丹の撤退後に進出した。大手が運営に苦しんだ店舗を地元からの強い要請を受け引き継いだが、目立った集客や賃料引き下げには至らなかった。

北九市の経済界からは、スペースワールド閉園に続く打撃だとの声が漏れる。富裕層や旅行客が多く訪れる立地もさることながら、富裕層の細かな需要に柔軟に対応ができるかで大きな過渡期を迎えるだろう。

参照:毎日新聞

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