富裕層マーケティングビジネス独り言第9章「資本家たちのウッドストック」
ウッドストックといっても音楽系ではなく、米国のとある会社の株主総会をこう呼ぶのだそうです。その会社とは、バークシャー・ハザウェイ。世界の資産家ランキングで常に上位にランキングされるウォーレン・バフェット氏がCEOをしている会社です。同氏ももちろんですが、同氏が実践してきた&しているバリュー株投資の恩恵を受け資産家になった同社の株主たちが同社の株主総会をそう呼ぶのだそうです。あまりにも有名な方ですので詳細は省きますが、まだまだ株式購入に意欲的なよう。これが、ただの逆バリや順バリでないことは同氏のキャリアが証明しています。
バークシャーの株式の保有予定期間は「永久」であること、そうできる株式を「明らかに安い時期に大量に買うこと」の2つが彼の投資哲学。なかなか日本には出てきにくいファンドマネジャーだと思いますが彼の行動規範を模倣して資産家への道を歩んだ日本人もいます。「なにせ面倒なことは一切いらない」とその方は私に言ったことがあります。「動くときに動く」のが正解で、後は「止まっていてもよいのだ」。バフェット氏の購入株式、実はオープン情報も多く、特に資産防衛派の日本の資産家の注目となっているわけです。
さて、もう一人、伝説のファンドマネジャーといわれるフィデリティのピーターリンチ氏。かの有名なマゼランファンドの責任者だった彼は次のような言葉を残しています。「ある日、家内が見知らぬドーナツを買ってきた。次の日も、また次の日もまた買ってきた。なぜかと聞くと、そのお店には長蛇の列ができているのだと。私は興味を持ってその会社を徹底的に調べた。そしてその会社の株式を購入することに決めたのだ。」その会社、とは、創業間もないダンキンドーナツ。彼の奥さんの方がすばらしさに早く気づいていたのだというんですね。「IBMの株で失敗してもファンドマネジャーはクビにならないが誰も知らないドーナツ屋さんで失敗したら当然クビ。でも私には自信があった。」といいます。株で資産を作ることを考えた場合、実はプロよりアマチュアのほうが断然有利なのだという重要な示唆を与えてくれる言葉です。アマチュアは買いたくない株を買う必要もないですしね。
世の中にはいろんなウッドストックがあります。ジミ・ヘンもさぞかしびっくりしていることでしょう。