写真:©Sumitomo Realty & Development Co., Ltd.
住友不動産は、高級賃貸マンションと展開している「ラ・トゥール」ブランド事業を強化する見通しだ。
新宿や渋谷、代官山など都心の一等地を中心に東京で20棟、約2300戸を供給している「ラ・トゥール」では、コンシェルジュが24時間常駐し、ホテルのようなサービスを提供しており、富裕層を中心に人気を得ている。
これまで東京都内だけで展開していた「ラ・トゥール」は、京都での稼働を皮切りに札幌でも展開し地方都市にも進出していく。京都の「ラ・トゥール京都東山」は、総戸数52戸。1カ月当たりの標準賃料は90平方メートルで40万円を予定している。札幌の「ラ・トゥール札幌伊藤ガーデン」は、総戸数330戸で地上30階建ての制震タワー型で2019年3月の入居開始予定で建設が進んでいる。
京都はすでに3割の入居が内定しており、このうち半数近くが東京在住者だという。一方の札幌も500件程度の問合せがあり、このうち2割が東京在住の既存顧客だったという。これらの潜在需要を掘り起こしていくために「ラ・トゥール三田」の空室となっている約170平方メートルの1室を活用して両マンション専用の完全予約制のサロンを新設した。
これは、訪日外国人観光客の増加を背景として、京都と札幌は宿泊施設が不足している。セカンドハウスやホテル代わりとして高級賃貸マンションの利用を求める富裕層が都内に数多く存在すると判断できるためだ。サロンでは周辺情報などを提供したり実際の空間イメージを再現するほか、建物模型や眺望写真、高級感のある共用部の完成予想図などを設置し、都内在住の富裕層や経営者層の需要を取り込んでいく。
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